マンションでTOTOのキャビネット一体型トイレの洗浄便座を交換するときの注意点を包み隠さず大公開いたします。

　キャビネット一体型の便座交換を施工してくれる業者さんがなかなか見つからないと、INAX一体型便座交換の弊社施工事例をみてお問合せをいただきました。

　まずは既設トイレの情報収集です。【画像1】
　既存便器の品番:CZ792BPからこのトイレは『マンション向けシステムトイレRXシリーズ』だとわかりました。
　また、既存便座は便座ふたに品番の記載はなかったのですが、お客様から見せていただいた取扱説明書からウォシュレットSシリーズで、便座を外したときにウォシュレットS1A（品番:TCF6321EAM#N11）と判明しました。

　よくある一般の住宅商品レストパルの場合は、TOTOがとてもわかりやすい便座交換ガイドを用意してあるのですが、ハウスメーカー専売品や、マンション特販品は詳しい情報がありません。
　この場合は、頼れる「TOTO技術相談室」に確認をとります。このタイプの便座交換は気をつけなければいけないポイントがいくつかあり、システムトイレのシリーズによって異なるので、まずは既設トイレの情報収集でシリーズ名を特定する事が大切です。
　今回の『マンション向けシステムトイレRXシリーズ』でのポイントを、以下にまとめました。

［ポイント①］新しい洗浄便座の選定【画像2】
　既設トイレの洗浄便座はリモコン便器洗浄タイプですが、洗浄モーターは既存利用する（※現行品便座の洗浄モーターは取付け不可）ためレバー便器洗浄タイプを選定します。
　設置できるシリーズはアプリコットシリーズ・Sシリーズになります。お客様はアプリコットの最上位グレードF4（品番:TCF4744#NW1）を選ばれました。

［ポイント②］必要別売品１「流すボタン」【画像3】
　レバー便座洗浄タイプのリモコンには、流すボタンがついてません。今まで通りリモコン便器洗浄を可能にするために、流すボタン（品番:TCM10855R）が必要です。
　リモコンの天面カバーを流すボタンに取り替えます。

［ポイント③］必要別売品２「給水ホース」【画像4】【画像5】
　壁排水立管左抜きで、給水位置が右側壁給水の場合、新しい洗浄便座に付属の「給水ホース」は短くて届かないため使用不可です。
　また、アプリコットはワンタッチ脱着機能で前にスライドしてお手入れしやすい分、なおさら長い給水ホース（品番:TCA525）の別途手配が必要です。

　事前の調査の結果、問題なく工事完了しました。お客様からすっきりデザインで格好良く、快適に使えていると喜びの声を頂戴いたしました。